■うまい酒がつなぎの脱評論家
函館地方にも、お美味しいそば処が沢山あります。しかし、好みに合うそばとなれば仲々見つからない。口に合うそばに出会えば少々遠路でも、自然にその店に足が向きます。
そば屋さんの主人も、気さくな人もいれば気難しい人に出会う場合だって多々あります。前者と出会った時は嬉しくなり沢山質問をしたくなります。「粉はどこ産のものがよいか」「こしを出すにはどうしたらよいか」などなど。この繰り返しを何年も行うと表面上の話だけは一流となる。俗に言う評論家です。
何かにつけ、「話だけなら誰れでも出来る」という言葉を先輩から聞く機会が多い。自分でそばを蒔き、収穫、そして自ら手打ちそばを作る。これを実行すれば、話にも当然重みが出る。
長田式手打ちそばをご馳走になりながら飲む酒はとても旨い。酔いが増すごとに、春になったら種を蒔き、実がついたら刈り取りし、乾燥はもちろん天日干し。昔使ったとうみで調整を行い、そして製粉するという自前そば作りの夢が膨らみ、ついに実行するハメになってしまった。
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