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「収穫前線」そば祭り南上の夢
今の時期、「新蕎麦」という言葉は使えない。この頃は、低温管理により香りを保つ保存も可能になり、「新蕎麦」気分は年中味わえるのでは。
わが家の畑で蕎麦を栽培したことがある。製粉した時の「うすい緑色の粉」、目に焼きついている。香りも十分。甘い味も十分。蕎麦は水を好まないため、水はけのよい土地が適地。さらに昼夜の寒暖差が大きい気候風土がよいという。大野平野は寒暖差が少なく、学説上適地とは言えないらしい。
蕎麦の味と香りは「熱」に弱い。このため、長い船旅をする輸入品は味が落ちるんだそう。じゃ、「空輸」すればと思うが、高価なそば粉に変身します。蕎麦は庶民感覚の値段が命です。国産2割、輸入が8割。荒地をきらわない救荒作物なのに、生産が伸びませんね。
蕎麦の「収穫前線」は、北海道の8月下旬から始まり、10月中旬には福島県・長野県。10月下旬には九州にたどり着く。新蕎麦収穫時には、各地でそば祭りが開催されます。これを北から南へ追いかけるのも、味なものになるのでは。
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