■ズル玉訓練はやめましょう
「手打ちそば教室」人気だが、本物と程遠い「ズル玉」が多い、という記事が雑誌に載った。ズル玉とは、加水を多くして生地をやわらかくし、そばづくりをやりやすくすること。ズル玉にすれば、初心者でも簡単にできるので、人数が多勢の時は教えやすいのでしょう。
昭和の蕎麦打ち名人・片倉康雄さんの言葉。「修行中はズル玉・固打ち(少加水)の両方を
こなす必要がある。加水量の数値は幅をもったものであるのだから、多めでも少なめでも打て
るようにならないと、仕事を幅広くこなしていけない」。
素人の場合は、加水が多いと、延しは面白いようにうまくいきます。しか〜〜し、切りになる
と、「口があかない(切り終えた時、一本一本にほぐれず、くっついてしまう)」ということになりま
す。ズル玉を警戒しすぎると固打ち玉になる。解決策は、打つ訓練の回数を多くすることです
ね。
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