■水車の音が「森のそば屋」を挽きたてる
岩手県・葛巻町の江刈川地区は、戸数約５０戸余、住民約２００人。この山あいに、地域に住む農家のお母さん１７人が、平成４年８月 「森のそば屋」 を開店させた。
仕掛けたのは、創夢長・高家章子さん。大正時代から地域で使われていた「高家領・水車」を使用して石臼を回す「そば挽き」が売り。その粉１００％に豆腐と卵をつなぎに使い特長をだした。 そば打ちをするのは高齢のお母さんたち。昔から地域に伝わる技術でつくる「田舎そば」は、通もうならせる味。
私は開店した平成４年に訪問したが、一致団結してのそば屋に感心した。その後、平成１１年に再び訪問してビックリ。割烹着を着てお母さんたちが稼ぐ収入は、年間約３千万万円。関連事業で始めた産直と農村レストラン「みち草の駅」売り上げが、約７千万円。再訪して感心したのは、森のそば屋とまわりの風景などが、小学校が閉校したほかは、以前と何ひとつ変わっていないこと。
過疎地のなかで、高齢者の生きがいを目的とした「労働力」活用を思いつき、それに協働で団結する地域の生き様は、これから到来する高齢化時代の手本となる。
ゴトゴトゴットン ゴトゴトゴットン 水車で挽く粉が、森のそば屋の繁昌を支え続けることを願う一人です。
詳しくは、「小さな発想で」 ２００３／１０／３ 高齢者と伝統をミックス「森のそば屋」をご覧下さい。
「森のそば屋」 岩手県葛巻町江刈 １−３６ ＴＥＬ ０１９５−６６−４１１１
定休日 毎週 月曜日 営業時間 １１時〜１６時３０分
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