■能登・門前そば口上
石川県・門前町に「能登総持寺」がある。約700年前に創設された曹洞宗大本山「総持寺」の門前ではそばがふるまわれたと云われ、その手法がこの能登・門前町にも伝えられているという。パンフレットの口上には、「人は 歴史の町 といい」「また人々は 禅の里 寺の町 と手を合わせ」「そして あなたのそば ともいって 町を楽しむ」と記されている。
能登半島のそば粉に自然薯(山芋)をつなぎとしたそばは、大自然を味わえる風味豊かなそばだという。ここには、伝統ある素朴な風味を披露する「門前そば口上」が伝えられている。
「門前そば口上」
ちょいと出ましたこの私は 門前そばの小僧でございます
きょうはめでたい席に招かれて一言お祝い申しましょう
ここに取りだしたるそばの種 きょうの花婿にたとえれば
色が黒いというけれど 一皮むけば色白で 身を粉にして働きます
またここに出したる山芋は まるで今日の花嫁のよう
能登の山ケ育ちなれど 当家の水に洗われて 色白のもち肌で ねばり強さは日本一
ご縁あってこの二人 今日めでたく結ばれて 晴れておそばになりました
めでたし めでたし
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