森林等自然に親しむための散策路の手入れや緑の交流事業への協力を目的とする、「大野森づくり応援団」がこの春できました。会員24人で発足。公務員や会社の退職者のほかに、国有林の監視員や自然保護監視員、森林組合などでの森づくり経験者も含まれる頼もしい応援団です。
春には、渡島東部森づくりセンターの専門員を招き、植樹についての実地指導研修を受けました。この研修を生かし、春に行われた 「全日空主催の植樹活動」 では、植樹指導の補助員として活躍。今年の活動としては、先進地の施設見学や来春の植樹用苗木確保なとが予定されている。
国の三位一体改革により、市町村に配られるお金は大きく減少しています。こんな時世、「森づくり応援団」に寄せる期待は大きい。函館新聞でこの活動について記しているので紹介します。
「 臥牛山 」 函館新聞 2004・5・4朝刊
森づくりを掲げる大野町に、頼もしいボランティア組織が誕生した。行政がどこまで担うのか、の問いかけでもあるが、植樹、育樹など緑の維持、管理は、住民の理解と協力なしには難しい。というのも、森づくりは手間と時間がかかる息の長い事業だから。
その大野町が進めているのが 「百年の森」 づくり。きじひき高原一帯を100年後には・・・・。かつての森を蘇らせ、天然林が生い茂る 「大森林公園」 に、という壮大なる事業。力を入れる吉田幸二町長は、この事業を 「子孫への夢のバトンタッチ」 と表現している。
そのための具体策として、みどりの森づくり基金条例を制定し、町民植樹祭や体験会、講演会を開催したり・・・・・。とりわけ植樹祭は年々参加者が増え一昨年は850人、そして昨年は985人。今年からは全日空も活動に参加することになり、緑化活動は確実に広がりを見せている。
素晴らしいのは参加者が象徴する賛同の輪の広がり。大野森づくり応援団は、その延長線として生まれた。楢山文治・会長は本紙の取材に 「まずは自分たちが学ぶことから始めたい」 と語っているが、将来的な視点に立つと、組織が立ち上がったことの意義はなおさら。
確かに、まだ20人ほどで、具体的な活動はこれからだが、森づくりに厚みを増す存在として期待が高まる。植樹祭の支援、森の清掃などから地道に取り組んでいく中で、必ず理解もされ、会員も増えていくに違いない。是非、そうあってほしいという思いから、間もなく踏み出す活動の第一歩に、拍手を贈りたい。
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