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◎新函館駅とまちづくり



  北海道新聞(2005年12月6日)に「道南の交通網を考える」という記事が載り、私のインタビューが紹介されましたのでご笑覧下さい。


  道南の交通網を考える  「新函館駅とまちづくり」 首長に聞く  

                     大野町  吉田幸二    聞き手 中川大介・記者

  10年以内に開業が見込まれる北海道新幹線新函館駅(大野町)周辺の道路網整備やまちづくりをめぐって、関係自治体の議論が始まった。整備や開発の方針は現状でそれぞれ異なるが、函館など一市六町は10月、函館広域幹線道路整備促進期成会を設立して「将来像」を重ね合わせる作業に入った。限られた財源を有効に使って、新幹線を地域振興にどう結びつけるのか。函館市と大野、上磯、七飯三町の首長に聞いた。

  [新函館駅予定地のJR渡島大野駅の南側を中心に、大野町が進める土地区画整理事業の調査区域は69ヘクタールもある。それほどの大規模開発が本当に可能ですか。]

  千戴一遇の好機だから夢は大きく持ちたい。しかし、現実の財政状況を考えれば「身の丈に合った開発」にせざるを得ません。道外視察では駅周辺に大型店舗が進出しても不採算で、すぐ撤退した事例も見た。新函館駅では、新幹線が札幌まで延伸しても耐えられるような開発を進めたい。当面は約17ヘクタールが事業の対象です。

  [道外では、田んぼの中に開業した新幹線周辺が一大商業ゾーンに「化けた」ケースもあります。一方で新函館駅周辺が飛躍的に発展すると、函館の市街地の空洞化が加速する恐れもあります。]

  民間の開発計画に期待はしていますが、先は分かりません。空洞化を防ぐために知恵を絞って交通網をどう整備するか、広域幹線道路の期成会で議論すべきです。渡島支庁の役割も大切。函館圏をどう発展させるか、議論を引っ張ってほしい」。

  [道路網整備で、函館市や七飯町は駅北側を重視していますが。]

  檜山にも波及効果を広げるには、駅南側から国道227号に接続する道路が最重要と考えます。檜山方面に連結し、函館へも近い。道道2路線を介して、今後開設される道縦貫道の七飯インターチェンジ(IC)、既存の函館新道の七飯本町ICにも接続します。駅北側と七飯方面を結ぶ道路も必要ですが、財政難の下、両方は無理。期成会で必要性や事業主体が整理されるでしょう。

  [道路網整備やまちづくりは、自治体間で食い違いがあってはうまくいかない。函館市など周辺自治体と合併して進める考えはありますか。]

  来年2月、上磯町と合併して北斗市となりますが、その後は同じ農漁業が基盤の七飯、鹿部両町との合併が最良と私は考えます。その先は次の世代が考えること。函館市とは産業形態が異なり、すぐ合併するのはつらい。自治体間協力は合併しなくとも可能です。

  [整備への投資が小さすぎると「新幹線効果」が限定的にとどまる恐れがあります。財政規模の大きな函館市に資金協力を求める考えは]

  現行制度では行政区域外の自治体に負担を求めるのは困難。自己財源で可能な整備を進めるのが基本です。


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