北斗市の田んぼ休耕地が5割を超える現実は悲しい。その休耕地に、「大豆」を作付けすると奨励金がでる。国内需要のほとんどを外国から輸入の実態を考えれば、奨励は理解できる。ただし、奨励金がなくなる数年後は、国際競争に勝てるかどうかは疑問符がつく。
この「大豆」生産奨励のおかげで、主婦の「手作り味噌」づくりが盛んになっています。日本人は「みそ汁」が大好き、自分の好みの味を作れる「味噌作り」は、食と健康を考えた時、必然的なことでしょう。日本の味噌は、米味噌が8割、残り2割が豆と麦で生産されているという。
昔は、農家は大豆を作付けし、収穫、そして「味噌づくり」は当たり前のことだった。わが家でも、大きな釜で大豆を煮、それをすりつぶして麹と混ぜ寝かす。毎年味噌を作ったことを憶えている。父は「買い味噌なんて食べられない」、が口癖でした。手作りの場合、それだけ自分の嗜好にあう満足いくものができるということでしょう。
日本の家庭から「味噌汁」離れが進んでいるという。ここ6年間の味噌出荷数量は毎年減少。考えられる原因は、専業主婦が減り、調理に時間をかけるのことができないからだという。ただ、味噌汁は好きだという人が圧倒的に多いことは事実です。
「時間的余裕がなく作れないが、味噌汁は大好き」、これをターゲットにした味噌汁をメーンとした外食産業が人気を集めているという。最近、東京の東武デパートにオープンした味噌汁専門店「味噌元」。日比谷の居酒屋は、味噌汁をメーンとした「味噌汁家」などなど。家庭の味噌汁離れが、外食産業に走るお手伝いをしているのかも知れない。
人気の背景は、「食と健康」への関心だという。大豆胚芽に含まれる「イソフラボン」は、骨粗しょう症や更年期障害、乳がん・子宮がんや前立腺がん・大腸がん・肺がん・肝臓がん・胃がん・白血病などなど多くのがんの予防に有効性が期待され、イソフラボンの研究は注目されています。
国際的に、日本人が長寿の一因は、「味噌汁」を食べているからということも言われているという。大豆の生産量を増やし、地域に住む人が、地域にあった味の味噌を作る、そして自分の家庭に合う味噌を作る、これが健康を守る一因となることを期待したい。
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