「仕事人間」という言葉の通り、ひたすら働いてきて、気がつけば定年という思いの方が多いのでは。中には、自分の仕事に納得できず、定年前に退職をされた方もいるのではないでしょうか。
仕事をするということは、人間関係など副作用の部分もうまく乗り切らなければなりません。副作用の部分でつまづかないよう、苦労を重ねている方も多いのではないでしょうか。
たくさん本を読まないと、見聞力が劣るという。私自身、遊びごとなど楽で努力をしない日暮を続けてきたために、本はほとんど読まなかった。今・時間に余裕ができ本を読むと、さまざまな分野の見聞を手にすることができる。今まで本を読まなかったことを、反省・反省です。
雑誌に、哲学者・カールヒルティが「6つの仕事のコツ」を教えていることが載った。これを早く読んでいれば、仕事を楽にできたのかも知れない。
「ひたむきに 仕事をするコツ」 カール・ヒルティ「幸福論」
1 怠惰(たいだ)にうちかつために、高尚な動機を持つ
生まれつき働き好きな人間はおらず、誰しも怠けたいと思うもの。怠惰にうちかつ動機を持たなければならない。でも自分のためだけの動機では、短期間しか続かない。平和活動や社会改革などの社会のためになる活動を通じ、高尚な目的のために自分自身を超えて行動すること。「利己主義は常に一つの弱点であり、ただかずかずの弱点を生み出すのみである」。
2 習慣の力を使って、とにかく仕事に向かう
われわれは怠惰に慣れることもできるが、勤勉に慣れることもできる。そのためには、何よりもまず思い切ってやり始めること。仕事の前にやる気わかず、仕事に伴って、その最中にやる気は出てくるものだということを忘れないこと。
3 もっとも簡単なこと、もしくは得意なことから始める
「ともかくも始めることだ」。人間は偉大な想像力があって、自分の実力を超えたことまで考えてしまうが、それで意気消沈することもある。実際には一つ一つ作業を進めるしかない。
4 ある程度働いて、元気と感興がなくなったら、強いて働き続けないこと
最初はむりやりにでも始めなければならないが、疲れたら中断すること。ただし仕事そのものを止める必要はない。現時点の作業を中止し、別の作業を行えばいい。仕事を変えることで、休息と同じくらい元気が回復するはずだ。
5 新聞を読みすぎず、無駄な付き合いを減らすこと
良質な仕事を続けるには、力、特に精神力を蓄えなければならないから、無駄な疲労はさけるべき。現代でいえばインターネツトのやり過ぎなども含まれるだろう。
6 繰り返すこと、いくどもやり直すこと
仕事の種類にもよるが、同じことを繰り返し、さまざまな角度から研究し、観察することによって、理解も明白になり、作業も精密になる。
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このコツをのみ込めば「仕事はずっと楽になる」とヒルティは言っています。今の仕事がいやだと思っているあなた、騙されたと思ってやってみましょう。「未来は働く人のものであり、社会の主人はいかなる時代にも常に勤労である」のです。
(雑誌・第三文明 参照)
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