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◎自転車から自動車に波が変貌・北京市



  「自転車から自動車に波が変貌」

  
22年ぶりに訪れた北京市の変貌に驚いた。溢れかえる自転車が、波のように押し寄せた光景は頭から離れていない。それがどうだろう、自転車が大きく減少し、波が自動車に変身している。約60年前の自動車台数は2300台、それが200万台を突破、2008年の北京オリンピツクまでには350万台の数字が予想されているというから、成長による変貌もうなづける。

  「北京の道路事情」

  人口13億人、気の遠くなるような大国の首都・北京市。幹線道路は、片側3〜4車線の自動車専用道路、さらに自転車・軽自動車専用道路、それに広い幅の歩道が整備されている。しかし、一歩小路に入ると、車の交差が無理という道路が多い。

  急激に車社会に変貌したことが、道路整備の遅れを招いたのでしょう。このため各所で渋滞を余儀なくされている。マイカーの比率が60%を越えたということは、今後に不安を抱える道路事情になりそうです。更に、2008年の北京オリンピックに合わせての道路整備ラッシュによる通行禁止道路の多さも、渋滞に拍車をかけているようです。ともかく、オリンピックまでに道路渋滞を解消というより緩和できるかどうかが課題。

  「先を争い 順序を守らず」

  バスやタクシーに乗ってみて、日本との運転のマナーの違いは大きい。車道が4車線のところが6車線に変身ということもある。とにかく「我れ先主義」。人のことは二の次、まずは自分の車の通行が第一。お隣り車線に少しでも隙間があれば車線変更。この場合、クラクションを鳴らしてから行動を開始する。クラクションを鳴らすことによって、相手に車線変更を通知したことになり、接触しても責任を逃れる口実になるらしい。

  「歩道が駐車場」

  歩道に車を駐停車、多いですね。一時的な停車・駐車ではないように思える。従って、歩行者が車道を通行することが当たり前のようになっている。日本では、民間取締りによる排除が物議をかましだしていますが、お隣の国はのん気に見えてしまう。

  「取り締まり」

  北京には「道路交通安全法」がある。違法駐車、停車、放置、運転中のタバコ、信号無視などの取り締まり。駐車・停車・違反は50〜200元(日本円 約800円〜約3200円)、運転中のタバコを吸っての安全運転違反は20〜200元の罰金など、違反行為の制裁もある。

  「交通事故」

  日本では車と車の衝突事故での死亡事故が多いが、中国は車と人間の衝突事故が多いという。原因は、自動車が人間に優先主義という慣習、これなのでしょうか。2004年の統計データでは、中国全土での交通死亡事故は107,077人、1日当たりにすれば293人。 

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  北京市に本格的マイカー時代が到来し運転者も急増、これからの悩める交通事情を感じさせる。心配なのは、次に押し寄せるであろう若者のカーチェイスなど無法行為です。わが家のすぐ近くのバイパス、夏ともなれば深夜のカーレースが始まる。交差点の信号をスタートラインに見立て、青信号を合図に轟音をさせての競争。シーンとした真夜中に轟く音は大きく、窓を開けて就寝する時節には寝不足になる。法治国家・日本でも、警察力の取り締まりの限界にむなしさを覚えることからして、隣国のことながら心配です。

現在中国で走る車の台数ナンバーワンは、フォルクスワーゲンでシェア50%だという。日本車は燃費が良いという高い評価を得ているという。ガソリン高騰時代を迎え、日本車の販売は期待できる。同時に、交通事故や車両保険などのアフターにも意を注いでの進出を続けてほしい。これが日中友好が高まる一因になると思う。


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