雑誌に「今の時代、子供は屋内で遊ぶもの」という記事が載った。私が子どもの頃は、屋内の遊び場でというのは記憶が少ない。強いてあげるとすれば、近所の大きな納屋、かくれんぼに最適だった。私の息子たちの時代は、デパートの遊園地が花盛り、家内の買い物時間を潰す待ち時間には最適だった。
大都会では、「危ない」「不潔」だと言って屋外の公園で遊ばせることを嫌がる親も出てきたという。そういえば今年の春、東京は浅草寺界隈を散策したら、昼間中、ベンチに横になって休むというより寝ている感じの人が何人か見かけた。 ホームレスや酔っ払いが、公園のベンチを占領という光景は、大都会ではよく目にする。
大都会では、屋外の公園を敬遠する親心を読んでの「屋内遊技場」が注目を浴びているという。業者は、前記のような世相の要求に応えるべく、屋内遊戯場開設を決断したのでしょう。
勧誘書には、「親子で思いっきり遊べる場所を」「心身のバランスのとれた発達には、身体運動が必要」など ・・・ 説得力のある言葉が並ぶ。保育や体育の指導員が付き添っての遊び、子供にとっては楽しいはずです。
「人為的でも子供がのびのび遊べたらそれでいい」、という親の声に押され、このマーケットは成長産業のように見える。遊び場にはさまざまな種類の玩具や遊ぶ道具が置かれ、子供の利用料は30分で一人600円、いっしょの大人は一人200円。
私たちの小さい頃は、家の周りが遊び場だった。小川の水で遊んだり、河原の石で遊んだり、畑や田んぼで遊んだり ・・・・・ 。田舎だからできたのかも知れない。しかし、マスメディアの発達した情報化時代の今は、大都会の出来事はすぐ田舎にも伝わる。伝わるだけではなく、形となって現れる。
遊びというのは、基礎体力をつけるだけではなく、子供同士の助け合いや譲り合いなどの情操教育にもつながるものです。子供を対象としたインドアグランド(屋内遊技場)の大都会での開設は理解できるが、人気だけで田舎都会に進出はいかがなものかと思う。
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