TOP   田舎都会通信  蕎麦酔夢「吉田村」  写真で語る   ブログ   リンク集

◎宮川・肘折・輪島・函館の朝市 その2



  「宮川(みやがわ)朝市」

  岐阜県・高山市には、宮川と陣屋前広場の2ケ所に朝市があります。今回、宮川沿いに350メートル連なる「宮川朝市」を歩いた。江戸時代から、米・桑・花などの市として発達し、明治の中頃から朝市と呼ばれるようになったという。

  朝6時頃から12時まで開かれる朝市。私にはあまり聞きなれた朝市ではないので、期待をせずに足を踏み入れた。思いとは反対に、人通りの多いこと。理由はすぐ分かった。品物がバラエティーなんです。楽しい雰囲気にさせてくれる朝市なんです。

  おばあちゃんがなつかしいもんぺ姿で自家栽培の安全安心野菜を売る中の、細長いガボチャには驚いた。高山名物人形「さるぼぼ」の豊富な種類。カラフルな飴玉専門店。子供も大人も楽しめる「紙風船」専門の店。昔なつかしの駄菓子屋さんの種類の多さと美味しさにもビックリなどなど、見て歩いて飽きがこない朝市です。

  簡単なテント、粗末な商品陳列台、着飾らない対応、値段の安さ、 ・・・・ 昔ながらの伝統を守りながらの対話を大切にした情景の朝市は、心をうきうきさせます。これが一般市民をひきつけ、繁昌の一因となっているのでしょう。

  「肘折温泉の朝市」

  山形県大蔵村の肘折温泉の朝市は、自炊の湯治客相手に始められたものだという。朝5時頃から2〜3時間開店して終了。農家のお母さんが自家栽培した野菜と漬物、また近くの山に分け入って採った、山菜やキノコが商品の主力です。

  首に下げている大きなネームプレートが、朝市のおばさんとはアンバランスに写るが、気軽な会話は客の購買力を誘う。「山ウドは、大きな鉄釜で茹でるといい色がでるんだよ」「お姉さん、このマイタケはね、今朝おじいちゃんが山から採ってきたんだよ」「茹でたワラビの色、採りたてのようでしょ。やり方は秘密」 ・・・。

  朝市というのは飾らない販売。だからでしょうか、古い建物と妙にマッチします。昔の大野駅前郵便局舎とほとんど同じ建て方の、肘折温泉郵便局舎前でも朝市の販売がされていた。風情があって、なつかしさをよみがえらせます。朝市は、以前と変化のない原風景が似合うようだ。


  「朝市 ガンバレ」

  朝市を訪ねて感じることは、昔の伝統を失うような改善を加えれば、客離れが進むように思う。最近多く見かける農家の主婦グループなどによる販売所も、施設にお金をかけ過ぎた所は苦戦ぎみに感じる。立派な売り場ではなく、地域で生産された安全安心な生産物を、安く新鮮な状態で提供してほしいということを、消費者は求めているように感じる。朝市は昔から信頼のある市場、知恵をだして後世に伝えてほしい。



目次へ

TOP   田舎都会通信  蕎麦酔夢「吉田村」  写真で語る   ブログ   リンク集