高校時代、私はバスで通学した。大野から函館まで約1時間。道路は未舗装でデコボコ道、通称・そろばん道路と呼んでいた。その当時のバスを「乗り合いバス」と言った。タイの国に行くと、乗り合いバスに似たタクシー「ソンテウ」に出逢うことができる。
「ソンテウ」
乗り合いタクシー「ソンテウ」は、小型トラックの荷台を改造してある。荷台部分に、向かい合わせて客席が造られている。タイ語でソンテウは、「2列」という意味。2列に配置されていることから名称化されたという。
バンコクの首都以外の都市に行くと見かける。パタヤ市やアユタヤ市では、バスよりも住民の足として活躍している。朝の通勤時は、客席の後ろに鈴なりという超満員で走る光景を見かけます。
「人気の理由」
人気の理由のひとつは、バスのように停留所がなく、手をあげるとどこでも乗ることができる、ということでしょう。そして行き先まで連れて行ってくれることも魅力ですね。
もうひとつは、乗り合いのため料金が安いこともあるでしょう。料金も運転手と交渉し、了解すれば乗るというのも、住民に受けるユニークな方法に思う。日本にも、福祉乗り合いタクシーのような似たものもありますね。今後高齢化を迎える日本も、ソンテウの経済性・利便性を見習うことが必要に感じる。
乗客が運転手と行き先と料金を確認してから乗る。
降りた時は、運転席に行き料金を払う。
外国人が、行き先と違った場所だということで、口論していた現場も目にした。
「心配は交通事故」
ソンテウはギュウギュウ詰めをすれば、15人位は乗れる。タイは乗車定員がないためのなせる業です。ただ、道路の最高速度制限が日本と違い80キロ〜120キロと高速。タイの交通事情を目にすると、とにかくスピードは出すし、バイクの無謀運転が多いように感じた。客席から振り落とされることも気になるが、一番の心配は交通事故と感じる。
|