その1 のつづき
「寺院」
タイ国には、僧侶が20万人以上、寺院が2万5千ケ所あるという。私の見たのは、ピッカピカに輝く立派な寺院やタイ仏教700年の歴史を刻んだ重厚な寺院ばかりだった。よくこんなに寄進があったものです。
ガイドさんが、「寺院を見学するときは、ショートパンツはダメですよ」と注意。肌を出さないで下さい、という意味のよう。では、シャツの半袖はいいのか、と質問が飛ぶ。シャツはOKだという。よくわからないなあ。
礼拝堂に入るときは「靴」を脱ぐ。女性は僧侶に近づかない。僧侶にカメラを向けない。左手は不浄の手、物の受け渡しは右手でする、などなど守らなければならないエチケットが多い。
「葬儀」
アユタヤ市で泊まったホテルの近くに、葬儀屋さんがあった。のぞいて見ると、立派な長方形の棺がいっぱい並べられていた。とても豪華に見える。
死亡した場合、届出は警察にし、死亡証明書をもらう。次に、市役所に死亡届をし、火葬許可証をもらう仕組みだという。そして、すみやかに遺体腐敗防止剤を注入することだという。年中30度を超す暑さ対策なのでしょう。
タイでは、寺院の中にある「火葬場」で焼く制度らしい。しかし、墓に骨を入れるという習慣はない。寺院に格納したり、散骨したりしている。
葬儀の通夜は、長い日数だそう。一般人で1週間、裕福な家庭は1ケ月、さらに富裕な家庭は100日というのもあるそうです。
「生活と仏教」
街中を歩いてみると、仏教と暮らしは欠かせないように見える。若い夫婦が、子供といっしょになって僧侶を拝む姿は、教育の原点にも思えた。
ガイドさんによれば、タイの富裕層は2割、あとは貧しい層だという。街で見かける市民からは、そんな感じは受けない。「今日を生きる」、という欲を捨てた精神力で日暮を大切にしているように見える。
朝の散歩では、酔いつぶれた人が路上で寝ている姿を目にした。南国の暖かさは、外でもグッスリ眠れるようです。
ガイドさんの説明では、これらの人はホームレスではないという。事業で失敗したりして生活できない人は、寺院に駆け込めば生きていけるという。寺院はそのような人を全て受け入れる。
受け入れても、托鉢で食べ物や生活費を自らが調達することになっているから、寺院としては困ることはないという。
タイは親日国。宗教も仏教が主流。「微笑みの国」と言われる温厚な人柄。安全な治安。何となく日本と似通っている。
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