「トメさん」
功男と書いて「のりお」と読む、むずかしい名前の呼び方ですね。毎週土曜日のブロードキャスターは、私の楽しみな番組のひとつです。現在はフリーのアナウンサーですが、以前は日本テレビで徳光和夫アナと「トクさん、トメさんコンビ」、として活躍していました。
テレビで見せる顔は、健康・元気の代名詞に映っている福留功男(64歳)さんだが、読売新聞・くらしの家庭面連載の「医療ルネサンス」を読むと、見た目ほどの健康体ではないという。
「腹腔鏡手術」
王貞治さんが「腹腔鏡(ふっくうきょう)」による胃がん手術をしました。ずいぶん医学も進み、大都会の病院の手術はすごいと教えられました。ところが福留さんは14年前、この腹腔鏡による胆石手術を受けているという。当時、全国で17例目という先駆けだったが、当時の医療記者の知人からは、「もう腹を切る時代じやないよ」と、この治療法を教えてもらってのことだったという。
患者自身が医療を勉強し、その上で医者の説明を聞く。お互いに本音で対等の立場で、情報や意見を交換し、その上で治療と手術に望む医療環境をつくることが大切だとも教える。大都会の病院だからこそできる手術とあきらめず、医者との話し合いによっては、設備が整い経験豊富な病院を紹介してもらえば、可能になるというもの。
「主治医」
田舎に住んでいれば、かかりつけの医院は特定する傾向がある。わが家も、両親、私たち、子供たち、全員が町医者の野本幸雄先生だった。医院に行けない状態のときは、往診という我がままも聞いてくれた。怪我をしても、腰が痛くても、お腹がいたくても、まずは主治医に相談ができ、そのことが安心して暮せることにつながった。
福富さんが主治医を持つ大切さを語っています。子供の頃から脈拍が多く、血圧が低くなる、頻脈症という心臓病が持病。年齢を重ねるごとに、脈のリズムが不規則になる「心房細動」を頻発。さらに進み、心臓の動きが極度に激しくなる「心房粗動」に陥り、心臓手術をしたという。
この持病があったため、循環器や消化器などの専門主治医を持つことになった。健康な時こそ、信頼できるかかりつけ医を見つけておき、より適切な専門医が求められる場合にはすみやかに診てもらえるよう、かかりつけ医に頼んでおくべきです。という教え、これからの高齢化の時代には、とても大事なことだと思います。
「自身で健康管理」
福留さんは、持病の「心房粗動」を起こさない環境をつくらなければ、体を守れないと気づき、生き方をすっかり変えたという。「夜10時には寝る」「炎天下のゴルフはしない」「週50キロのジョギングをやめ、6キロのウォーキングに」「外食はできるだけしない」「家庭料理も肉は月2回」「魚料理と味噌汁を加えた3品の粗食」「お酒はせいぜい1合」。 ・・・ すごい節制、そして努力です。私などは、3日坊主確実です。
変身できた理由。60歳までは体力に自身があり、睡眠時間は短く、飲みたいだけ飲み、スポーツも仕事も目いっぱいやってきた。今はカミさんとの時間を大切にし、空いた時間に仕事をするという気持ちに、切り替えたことだそう。
「アドバイス」
医療費が高くなり、うかつにお医者さんにかかれません。例えば食欲を抑えれば、踏みとどまれる病気もたくさんあります。いすに乗って高い所の物を取る時、人にいすを支えてもらえば転倒を防げるように、自分で用心することが大切です。もし病気になっても、がっかりせず、うまく付き合っていく生活を見つけ出して前向きに暮らす。こんな心がけが大切だと思っています。と福留功男さんはアドバイス。
「てん末」
腹腔鏡手術を福留さんがした当時、胆石手術はメスでお腹を大きく切り開いて行うため、3週間の入院が必要だったという。ところが腹腔鏡手術の場合、3日で退院できた。ズームイン朝のレギュラーだっためもあるでしょうが、自らが自らの手術方法を見つけ、そして実行した姿勢は感服の一語です。
私たちも健康なうちに、「もしもの場合」考えましょうよ。自分のため、しいては家族のために ・・・・。
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