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◎ 高齢時代・「冬ごもりダメッ」考えよう


 

  「冬ごもりはダメッ」

  高齢になれば、雪の積もる冬の外出は控えがちになります。「転んだらどうしよう」「風邪をひいたらどうしよう」、などの心配が頭に次々浮かぶことが、冬ごもりを増長させていきます。

  前期高齢者(65歳〜75歳)が、元気なうちから「冬の活動」を積極的にしておけば、真の高齢者になったときも「冬の活動」は「苦」もなく実行できるはずです。

  冬ごもりは、足腰を弱め、筋肉が衰え、若さを徐々に失せさせていきます。運動不足、刺激不足から脳の働きがにぶくなり、しいては痴呆症の先取りにつながる心配もあります。


  
「一本足スキー」

  大寒の日、函館山に登った。1月というのに雪の量は少ない。その旧登山道八合目から、一人の高齢者が変った乗り物で下ろうとしていた。初めて目にするスポーツ用具。思わず質問した。

その高齢者は、{戦前の人がよく遊んだ「一本足スキー」というものだよ。戦後生まれの人にはわからないだろうなあ。当時は、木の板をお湯で曲げスキーを作った。それに腰掛椅子をつけるだけでOKだよ}。

戦前の「一本足スキー」を思い出し、今のスキーに自己流椅子をつけたという。二本足であればカーブを曲がることが大変だが、これは簡単に曲がれるという。バランスの取りかたも簡単、自転車に乗れる高齢者なら大丈夫だそう。函館山に登ったときは、これを併用して下るという。昔を思い出してつくった健康器具に感服しました。


  
「賑やか冬登山」

  千畳敷から立待岬のコース、岬の方からの道は登りがきつい。その道で、登ってくる二組のグループと出会った。いずれも女性ばかりですが、元気のいいこと・いいこと。姿が見える大分前から、笑い声の絶えないはずんだ声が聞こえた。「昼食のおかずのことだろうか」、「旦那さんと喧嘩したことだろうか」、「お孫さんの自慢のことだろうか」、それとも ・・・・・ だろうか。

  服装は若者風だが、いずれも高齢者。元気、元気の高齢者は、急勾配も何のその、楽しくて、楽しくてという雰囲気でした。ここを頑張れば、まもなく「津軽海峡」「立待岬」下北半島」などの眺望が ・・・・ 楽しみが待っていると思えば、足も軽くなるのでしょう。グループで行動・活動は、屋外活動にピッタリです。


  
「健康のために仕事」

  立待岬から住吉漁港近くの舟着場に行ったら、高齢者の漁師さんご夫婦が収獲した魚を下ろす作業をしていた。タコ2匹とアワビ少々が、今日の水揚げの全て。アワビが住吉漁港近くで獲れることを始めて知った。収獲したアワビは、木箱に入れ、海に沈められた。鮮度を落とさないためにだという。

  聞けば、75歳という後期高齢者仲間入り寸前の先輩でした。「お年を召しているのに働きますね」という私の言葉に、「俺はこれでも一番若いんだよ。仲間は80歳という漁師ばかりだ。後継者もいない。収入も少ない。漁に出るのは健康維持のためだよ」。


  
「雪かきで体を動かす」

  最後に青柳町の市立函館博物館に立ち寄った。ここでは、大正から昭和にかけて使用されていたストーブや冬の遊び道具を展示した「冬季ロビー展」が開催されていた。

  そこには、竹を編んで作った雪かきや板で作った雪かきが展示されていた。小さい頃のわが家の雪かきは板で作られ、道具自体とても重かった。しめった雪の場合は、よろけるくらい重かった記憶があります。

  その重い雪かきを使って作業するのは、きまって高齢者の仕事だった。父も雪かきが得意だった。雪が降らない日も、雪かきを使って雪を動かす作業をしていた。口ぐせは、冬は体を動かさなければ、「ご飯が旨くない」だった。


  
「冬ごもり拒否」

  函館山、大寒に登った光景から感じた「冬の屋外活動」のすすめを記してみました。毎日欠かさず体を動かすことは、動きを軽くしてくれます。冬ごもりを拒否する自分に合った活動、皆さんも元気なうちに考え、そして行動してみてはいかがでしょう。



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