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◎ 高齢時代・「同居のタイミング」考えよう


 

  「資金援助は求めるが同居は無理」

  財団法人・住宅生産振興財団が、20〜30代の住宅建設予定者から求めたアンケート調査結果を発表した。(北海道・関東・中部・近畿地区 総合住宅展示場 来場者対象)

  それによると、親からの資金援助を考えている人が47%と高い。しかし、親との同居OKは26%という低い結果が出たという。「資金援助は求めるが同居は無理」、という現実です。


  
「人生相談に多い同居イヤ」
  
  80代の夫の母と同居の主婦。30年同居しているが、孫の世話もしてくれず、家事もせず。同居の嫁には何ひとつ買ってくれないが、同居していない自分の娘や息子には、服やテレビなどを買い与える。

  同居している母は、自分の行動は身勝手だが、同居している娘には根掘り葉掘り聞く。過干渉にうんざり。

  義父母が建てた二世帯住宅に住んでいる。義母は超潔癖性で、私たちの生活の場にまで入り込み掃除をする。寝室の中まで拭き掃除をするので嫌で嫌でたまらない。

  以上は、読売新聞・人生案内の読者相談に載った同居の悩み問題の一部です。内容を見れば、原因は小さなことです。しかし、長きに渡る同居は無理、と私には思えるケースばかりです。


 
 「ガマン」

  同居している先輩が教える「家庭円満の秘訣」は、自らが一歩も二歩も引き下がることだという。

  年寄りが「何でもガマン」、これが答えだよ。ガマンすることが原因での夫婦喧嘩が多い。しかし、子供や孫の将来に思いを馳せると、やっぱり「ガマンが一番」の答えになる。

  息子の嫁と同居の先輩は、小さい時から慣れ親しんだ「両家のおふくろの味」、これを一つの味に統一することは、簡単なようで難しい。両家には、それぞれの味文化がある。朝のあいさつから始まる一日は、両家のしきたりの違いもあり、リズムは合わないのが本音。結局「年寄りがガマン」ということが一番だよ。

  孫にチョコレートを食べさせたら、「甘いものは子供にダメッ」って息子に注意されたよ。。嫁が言わせたんだよ。しつけなど、年寄りの考える昔の常識は通用しない。「口出ししないガマン」、これが一番だよ。

  同居家庭、幸せ家庭が多いのでしょうが、ガマン・ガマンの連続の家庭もある。同居しているお互いが、遠慮しながら生活ということでしょう。


  
「わが家の経験」

  わが家のカレーの味は、年寄り用は「甘い味」、子供たちは「普通味」、私たちは「辛い味」。ということで、カレーの日は「三種類のカレー」が作られた。

  冬の室温も違いがあった。薪ストーブをガンガン燃やしても年寄りはビクともしない。しかし、私たちや子どもは「汗ダク」。

  テレビの音量は、よその人はビックリするような高い音が、年寄りにはピッタシカンカンの音量だった。
 
  数え切れないほど日常生活に「ズレ」が生じることは、同居には当たり前のことです。

 
  
「波高しの同居もある」

  生活を分離した二世帯住宅の場合は、息子や娘たち夫婦と同居するということでのトラブルは少ない。しかし、居間を同じくしての同居は、年齢差による価値観の違いやプライバシーなどのトラブルが多い。

  また、同居するということは、「介護を引き受ける」ということの暗黙の了解にもつながる。このことは、子供たちに圧迫感を与えないだろうか。


  
「元気なうちに同居を勉強しよう」

  親は、「子供たちに苦労はかけさせられない」、と思っているはずです。同居することは、子供たち夫婦を悩ます場合もあります。そして悩みが大きくなると、取り返しのつかない事態を招くことも考えられます。

  同居することについては、あわてずにゆっくり考えて結論を考えましょう。子供のためにも自分のためにもです。

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