「核家族化」
昔は、高齢者が大病になると、町医者の往診を受けながら家族皆んなで看護し、最後を看取った。その時代は、病や老衰で床に臥しても、そう長い期間ではなかった。
医療が進歩した今時代、この介護・看護はいつ終わるのか分からない、というほど長期間になっているのが現実です。
市町村の人口は減るが、反比例して世帯数は増加という傾向が強い。都市だけの傾向ではなく、田舎も急速に核家族化に染まり出しています。このことが、家族介護に不安を与えています。
「老老介護の悲劇」
核家族化が進み、高齢者世帯が多くなった。そして「老老介護」も多くなっている。新聞に出る老老介護による悲劇の多くなったこと、人ごとではない感じを受けます。
介護をしっかりしないための殺人容疑での逮捕。いじめや虐待による悲劇。老老生活に疲れての悲劇。全国では毎日のように老老悲劇がおこっています。
「子供の世話になりたくない」
以前の田舎の風潮は、「親の面倒を子が見るのは当たり前」「親の面倒を見ない子は親不孝者」「施設に預けることは恥ずかしいこと」「嫁は夫の親の面倒を見て当然」などであった。
親の面倒(現在の介護)を見ることは、「美談」にもならなかったし、このことで苦しんだ女性は数知れない。
田舎でも「家族が介護」、通用しなくなったように感じます。親は、「子供たちも生活するのが大変」、「子供の世話にならないで生活をまっとうしたい」、という「老老介護」を覚悟した高齢者が多くなっているように思う。
「老若介護」
子供による介護を見ると、70歳を超えて親の面倒を見ている方もいます。老老の一歩手前の老壮介護です。こういう介護の方を見ると、介護される方もつらそうですし、介護倒れも心配されます。
父と母は年の差3歳。二人とも89歳で認知症になり、体も不自由になりました。私は父が43歳の時に生まれたので、両親とは年の差が大きい。これが介護で助かった。風呂に入れたりなどが、家内の体力で十分足りた。
「老老寝たきり対策」
核家族化が進み、家庭介護がだんだん難しい環境になってきた。長寿化と比例して、介護を必要とする高齢者の増加は右肩上がりで将来へ向かう。
介護施設不足はいなめない。二人とも介護が必要ということは、自分たちには当てはまらないと思っているご夫婦が多いのではないでしょうか。
油断大敵という諺があります。万が一を想定した「老老寝たきり対策」、元気なうちに考えておきましょう。
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