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◎都市と農村との架け橋期待・石垣の農業水路整備



  大野町水田農業地帯の開発地区。その中の、通称・中央開発部分は、直線約1キロメートルの町道・両サイドに農家がれんたんしています。

  この部分にある農業用水路は、土水路ということもあり・法崩れがしています。町道が狭く・拡幅工事に着手するこの機会に、水路の改修も行うことになりました
  
  農業の公共事業の定番は、維持管理の楽なコンクリート製品を使用して整備することです。しかし、近年理解が高まってきた・農業水利施設の多面的機能(小さな発想・なぜ農地を大切にしなければならないか・農業農村の多面的機能・・・参考にして下さい)を考え、そして都市に住む人に気軽に来ていただくためを考え、石垣を積んだ水路を整備することにしました。

  この整備の事業費は・184,700千円、農林水産省から50%・92,350千円の補助、道庁からは25%・46,175千円の補助を受けて行います。通常町の負担分25%分については長期借金を認めてくれます。しかし、この水路は環境面が強く・環境省の範ちゅうに入り、借金は認められるような制度になっていません。道庁・農政部が、この国の縦割り行政の弊害に・時代の変化を進講、借金OKとしてくれました。

  私の小さい頃は、我が家の前は・幅 1.5メートル 深さ 0.5メートルの水路がありました。もちろん石垣積み、横に這う小さな「横がに」が石垣と石垣の隙間に生息し、随分捕まえた記憶があります。とじょうはもちろん・とうぎょ・などさまざまな小魚がすんでいたのを見て育った。金魚草には・虫がいっぱい付いていた、これは家の中で飼う金魚の餌にしたなあ。ホタルだって・オニヤマとんぼだって・アゲハ蝶だって・いっぱいいた。こういう自然を、毎日の生活の中で子供にふれさせながら育てる、これも教育だと思います。

  水辺の施設改善をしたからといって、昔のきれいな川にすぐ戻りません。問題は、家庭雑排水です。昔から家庭雑排水は、地下浸透式でした。しかし、時が経つと旨く地下浸透せず溢れ出します。そこで、用水路に流し込む慣習が根づいたようです。ここの中央開発地区も例外ではなく、今後の課題です。

  この解決のために、並行して雑排水をきれいにする 「合併浄化槽」 の設置検討を始めることにしています。
 
  この水路の工事期間は、平成13年度から16年度。工事費は、1億8千4百7十万円。用水路の全長は 1005m。遊歩道 909m。休憩用東屋 2ケ所。ベンチ 10ケ所。用水路への階段ケ所 17ケ所。

  植物や昆虫等の水生生物が生息し、水辺に親しみやすい空間、このような自然景観に配慮した農業施設の整備、当たり前の時代到来の感がします。
一言で言えば、「昔にもどる」 ということかもしれません。
  
  大野町は北海道水田発祥の地です。財産である・田・畑の緑を利活用し、緑あふれる大野町の修景づくりに、頑張りましょう。
 


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