昨年の5月18日、標高600メートルの大野牧場から七飯町の民有林に入山し、女性が事故死したことは、まだ耳新しいことです。この捜索を教訓として、遭難防止と捜索について検討しました。
本来、行方不明者の捜索は警察が所管です。しかし、こと人命に関わることでもあり、町としても協力・応援の決まりが必要と考え、防止策を含めて盛り込むものを作りました。
検討の経過
・役場職員による 遭難対策検討会議 6回
・議会 総務委員会による 遭難対策の検討及び先進地研修
さまざまな検討の結果、「大野町遭難対策に関する実施要綱」 と 「大野町遭難対策に関する実施要綱取扱要領」 を作成しました。今後は、これに基づき捜索に協力することになります。
大野町遭難対策に関する実施要綱の内容
捜索対象者 町民及び庁内滞在者・旅行者で、山菜取り・山歩きなどの余暇活動・痴呆などに
よる徘徊による道迷い等の事故遭遇者。
捜索の手順 @ 遭難事故発生の連絡があった場合、警察・南渡島消防事務組合と連携し
て、「調査活動」「初動捜索」を行う。
A @の活動で発見されない場合、捜索を要請したものからの「捜索依頼書」
に基づき、「遭難対策本部」を設置し、遭難対策協議会に要請して出動す
る。協議会のメンバーは、役場・議会・渡島森林管理署・函館中央警察署
大野消防団・大野消防署・大野有害鳥獣駆除協議会です。
捜索隊の編成基準 「一斑当たりの人員は10人程度とする」 「一回当た
たりの班数は5班程度とする。
捜索活動費用 捜索費用は、要請したものに負担していただきます。
イ・特殊捜索隊員(ハンター・地域精通者)と一般捜索隊員の人件費。
ロ・食糧費及び消耗品等
捜索日の免除 捜索費用は、特別な事情がある場合、免除します
イ・生活保護世帯
ロ・低所得者で、独居等により他に費用を負担する者がいないとき
ハ・その他協議会において、特別な事情があると認めたとき
防止対策 @ 大野牧場パノラマ展望台(太平観音のある所)地先に、ゲート(門扉)を設置
5月中旬頃から約1ケ月程度入山禁止
A 啓発・警告看板 13ケ所設置
昨年の捜索経費は、5百万を超えました。職員の人件費を入れると、まだまだ大きな金額になります。
捜索をお願いすると、これからは自己責任で支払いをしなければならなくなりました。
くれぐれも、行方不明にならないよう、お互い気をつけましょう。
「私に限って迷うハズはない」、これが「油断」の始まりです。
詳しいことは、大野町企画商工課・企画調整係までどうぞ
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