「まかせる」 簡単なことのようだが、場合によっては・・・・・・。プロ野球で投手がピンチを迎えたとき、監督がマウンドへ。なにやら耳元で?。「ここを押さえることができのは、オマエしかいない・まかせたぞ」、と言ってるのでしょう、と解説者は。農業後継者を見ても、始めから 「まかせた」 と言って、一歩も二歩も引き下がる親も結構多いように感じます。後継者の判断で作目・経営をすべくし・ということなのでしょう。商店などの経営者には、「まかせた」 と言って経営から足を洗うケース多いですね。「生活を共にし、長所・短所を隠すことなく日暮を重ねてきた親から 「お墨付き」を得ることは大変なことです。
役場の仕事でも、課長が 「責任はオレが取るから・マカセタ」 というケースが多いのでは。人を信頼して 「まかせる」 これは親のしつけで身に付くものなのかも。読売新聞に俳優の 川野太郎 さんの 「長男へのメッセージ」 というコラムが載りました。小さい時からのしつけの大切さが、見えてきますよ。
「長男へのメッセージ」 俳優 川野太郎 さん
私が小学生のころ、父は家を出て行った。家に残ったのは、母、2歳下の妹、母方の祖母、そして私の4人だった。
「うちには、男は太郎一人しかいないんだから、おまえがしっかりしなくちゃいけないんだよ」
私はずっとそう言われて育った。そして、その言葉は、父親がいない寂しさに負けそうになる私の発奮材料でもあった。
それとは背景がまったく違うが、私の場合は仕事で1ケ月、2ケ月と家を空けてしまうことも多い。その間、我が家の妻、小学2年の長男・雄平、5歳の長女・櫻子の3人暮らしとなる。
そこで、私は旅発つ前、かって私自身が言われていたのと同じことを、いつも長男に言っている。「いいか、雄平。おれがいない間、ママと櫻子をしっかり守ってくれよ。頼んだぞ」。
それが雄平に強いモチベーション(動機づけ)を与えているのかも知れない。私がいない間も、決して 「寂しい」 とか 「パパに会いたい」 と口にすることもなく、気丈に生活しているようだ。
玄関の外で何か物音でもするようなことがあると、「ママと櫻子はここにいて。ボクが外を見てくるから」 と言ったりするらしい。
地方での仕事を終えて東京に帰ってくると、少したくましくなっている雄平の姿がそこにはある。ずっとそばにいてやれればいちばんいいが、それができないときは、離れている間に父としてどういうメッセージを伝えられるかが大事なのだと思っている。「頼んだぞ」 と私が言うのは、一応、そういうつもりなのである。
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