・三井一代さんは「老人介護は今よりずっと楽になる」という本を書いています。
・よい介護とは「ガンバラない介護」
ガンバラない介護とは、自分のお金を使わずに公的なサービスを利用しなさい。ということなん
ですね。
三井さん自身、実の母親を介護した経験を持ち、今も百歳の義母の面倒を見ていますので実践
をわかりやすく話すことができます。
・三井さんは得することを考えなさい。ということを主張しています。
親を介護
私の父が２ヶ月入院した際、昼は私の家内や姉などが付き添い、夜から朝までは私が病院の
ベッド脇で寝て付き添いましたので、父は恵まれた方だと思います。
病院の夜はシーンとしています。私の父は大きな声をしょっちゅう発しました。また、不安にな
るのか息子の名前を大声で呼びます。
「どうした」と答えると安心してすぐにまた、静かになります。そして、時間をおかないで今呼ん
だことを忘れて、また大きな声で私を呼びます。
同室の方は、同じような状況の方ですから大して苦情はないのですが、問題は、病人の家族
からお願いされて付き添いをしている方なんです。一晩中寝られないんですから気持ちはわかり
ます。
朝起きて、部屋の皆さんに謝ると、「お互い様だから」といって笑っています。
しかし、すぐ同室の方から苦情がありました。と婦長さんから注意されるんですね。
「このままであれば、病院を出てもらいます。」と何回注意されたことか。
でもこういうことが続くと、家族のものが付き添いでよかったなあとつくづく思いました。家族の
ものがいろいろな対策をしなければ病院を出されてしまうんですから。
対策とは、
・一人部屋にしてほしい
・声を出さない薬はないか 等等です。
家族介護で得をしたと思いました。
又、六人部屋のある方は、お年よりの二人暮しで子供たちはいるのですが、事情により病院
にあまり見えませんし、奥さんは細々と店をやっているので、一日に一回、少しの時間しか付き
添いできません。
この方は脳出血で手足が不自由な人なんですね。夜、オムツにウンコをすると，良心から自分
でオムツを取り処理しようとして、掛け布団・敷布団をウンコだらけにするんです。部屋中臭うの
でわかるんです。
この結果、脳出血で注意を受けてもよくわからない病人が、看護婦さんからきつくしかられるん
ですね。
こういうかたは、介護保険法を適用したほうが得になるかもしれません。でも病院に入っている
と適用除外ですね。
私は、自宅においてできるだけ家族で面倒を見るということが大切だと思いますし、みてもらう
方もそう思っていると考えます。
家族手当の支給について、町独自で月３万円を支給しています。十四年度までのこの制度、
今後について議論が必要ですね。
石原美智子さんの「暖かい手と手」では次のことが書かれています。
百万ベンの言葉よりも
（１）老人ホームを見学に来た若い方が、
「私が年をとって介護が必要になったら、こういう老人ホームに入りたくないわ。だって自分
の子供にはこんな苦労させたくないもの」
施設でこれを聞いた職員のつぶやき
自分の子供には苦労させたくない。じゃあ誰の子がその苦労をすればいいのでしょう。
（２）ある方は、老人ホームを見学しながら、
あーあ あんなふうになりたくないなあーかわいそうに。
このあとが問題です。
こんなところへくるようになったら人間もおしまいやなー。
施設の人のつぶやき
自分だけはいつまでも元気
自分だけは障害者にならない
「自分だけは」こういう人は一番心の障害者なのかもしれません。
介護保険は申請制度です。
「エーイウチは子供がしっかりしていらあ、保険なんかくそ食らえ。自らのことは自らの家族
でするわい。」という家族が増えることを期待しています。
健康は精神力です。
立ち上がるとき
「情けなや 立つときに またドッコイショ」
五十歳を過ぎると ヨイショになり
少し進むと ドッコイショ
年をとらないでください。
相田みつをさんの言葉に反対的ないいのがあるんです。
・あるんだよ だれにだって あるんだよ。ひとに言えない苦しみが
・あるんだよ だれにだって あるんだよ。ひとに言えない悲しみが
・ただ だまっているだけなんだよ 言えばグチになるから
これが日本の美学なんですね よい言葉なんですけど
・三井さん流に言えばこれはだめなんですね。
・何でも声を出して四方八方言いなさいということなんです。
あなたならどちらを選びますか。
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